こんにちは!この記事では、学習効果アップのために大人が意識すべきポイント 5)「発音のコツを知っておく」 についてご説明します。
発音のコツを知っておく
子どもが声を録音して発音を訂正するとき、先生がアドバイスを与えられたら最高です。発音を教えるのは難しいと感じるかもしれませんが、コツを覚えたら簡単です。
アメリカ人が発音するとき、aはエーではなくェア、oはオーではなくア、eはイと発音することが多くあります。つまりオニオンはアニヤンに、ハッピーはヘェアピーに、エコノミーはイコノミーとなります。
簡単な英語でも聞き取れないのは、大人世代が学校でフォニックスを習っておらず、アニヤンを聞いたときに「アと聞こえるからoから始まるonionかも…」とスペルを推測できないところにあります。
aはエー、oはオーとひとたび学んでしまった大人は、スペルと発音の関係を学び直した方が、聞き取りやすくなり、児童の発音をアドバイスできるようになります。
※フォニックスは「ジュニア入門」コースにあります。トライしてみましょう。
9つのアルファベットの発音の仕方
すべての発音記号やアルファベットの規則性を学ぶには時間がかかりますが、9つならば練習できます。この9の規則性を学ぶだけで、先生は飛躍的に英語が聞き取れるようになり、音を再現して子どもに指導ができるようになります。
ぜひ鏡を手にご自分の口を見ながらら練習してみてください。英語を発音するときは、声を大きめに出すのも大切なコツです。
参考動画>>行正り香(カラオケEnglish監修)のインスタグラムIGTV(1〜3分の動画です。最下部までスクロールして下さい)
5つの母音a,i,u,e,oから始めましょう
<aの発音>
aはアでなくて、ェの口でアと発音する傾向があります。
1.日本語のエを発音するときの口の形を作って、え?と驚くときのエを声にだしてみましょう。
2. エの口から日本語のアという音を発音します。発音記号はæとなります。
3. 以下を言ってみましょう。「エの口で、ア」(勢いよく声に出します)。この音がaです。
カタカナで書きやすいものは、イメージ音をつけます。以下のものを3回ずつ発音しましょう。
apple / æpl(ェアポー),
ant / ænt (ェアント),
accessory æksésəri (ェクセサェアリー)
anchor / æŋkər (ェアンカー)
happy / hæpi (へェアピィ)
alligator / æləgeitər (ェリゲーラー)
back / bæk (べェアーック)
10回繰り返しましょう。
<iの発音>
iはイではなく、エに近い発音となる傾向があります。
1. 日本語のイを発音するときの口の形を作ってみましょう。(インド、というときのイ)
2. イの口からエという音を発音してみましょう。
3. 以下を言ってみましょう。イとエの中間、この音がiです。
if / if (イの口でエフ)
lip / lip (イの口でリェプ)
pig /pig (イの口でピェッグ)
in /in (イの口でエン)
ink /ink (イの口でエンク)
impossible / impɑ’səbl (イの口でエンポースィボー)
ェティーズ・ェンポァーセェボーが、It is impossibleとなります。
<uの発音>
uをアと読む傾向があります。
1. 日本語のアを発音するときの口の形を作りましょう。(あ?と驚くときのア)
2. アという音を発音してみます。
3.以下を言ってみましょう。uはウではなく、アと発音します。
umbrella /ʌmbrelə (アンブレラ)
up /ʌp(アップ)
lunch / lʌ‘ntʃ (ランチ)
bus /bʌs (バス)
under /ʌndər (アンダー)
sun /sʌn (サン)
uncle / ʌŋkl (アンコー)
<eの発音>
eはイ、または笑いながらエと発音する2つのタイプがあります。
1. 日本語のイ、またはエを発音するときの口の形を作りましょう。(いやだ~!というときのイ、エッと驚くときのエ)
2. イ、またはエと、素直に発音してみます。
3. 以下を言ってみましょう。イまたはエ、この音がeです。
以下、カタカナで書きやすいものは、イメージ音をつけます。
◆イのとき
eve /i:v (イーヴ)
scene /si:n (スィーン)
theme /θi:m
complete /kəmpli:t (カンプリートゥ)
◆エのとき
egg /eg (エーッグ)
empty /empti(エンプティ)
enter /éntər-
<oの発音>
oはオではなく、アと発音される傾向にあります。
1. 日本語アを発音するときの口の形を作ります。(あ?と小さな声で、驚くときのア)
2. アという音を発音してみましょう。
3. 以下を3回ずつ言ってみましょう。オではなく、アと発音します。
fox / faks (ファーックス)
hot / hɑ’t (ハーットゥ)
onion / ʌnjən (アニヤン)
oven / ʌvən (アーヴン)
stop / stɑ’p (スターップ)
not / nɑ’t (ナァトゥ)
It’s so hot.ハートッとと言われたときに、誰かの帽子を見上げないようにしましょう。
日本人にとって発音の難関、<r、l、w、th>の発音練習をしましょう
これはマスターするのに相当時間がかかります。だからできなくてもがっかりしないでください。
rとlは「口角と舌の筋肉」がつかなければ発することのできないアルファベット、lはニコニコしなくては発することのできない音です。
鏡なしで学ぶことはできません。携帯のカメラでもよいので、まずはご自分の口をじーっくり見てください。
<rの発音>
舌をくるりと巻いてお腹からなにか吐くようなイメージ(汚くてすみません!)で、勢いよく発音します。
rから始まる単語は、最初はウの口から発声します。鏡でご自分の顔を見て、口が小さく丸くなっているかを確認してください。
1.口をすぼめてウの形にする。(口のまわりにシワができるくらい)ギュッと力を入れて。舌に力を入れ、くるりとロール巻にさせたかんじにする。
2. トイレに行ったと思って、勢いよくウェーっと吐くような声を出してください。はい!これがrのときの舌の形です。 「舌は巻かれているが、上にはついていない状況」です。
3.以下を、ウという口→舌ロール巻をしたまま読んでみましょう。
※ここでは発音記号の前に、わざと(U)をつけました。舌が口のどこかについてしまったら、やり直ししましょう。
rose / (u)róuz 舌くるり、わすれていませんか?
robot / (u)roubɑt 舌、どこかについていませんか?
rain / (u)rein ウから発音していますか?
red / (u)red レと発音していませんか?それは間違いです。
run / (u)rʌn ラと発音していますか?ウェーッと吐くような感じです。
rabbit / (u)rǽbit ウから発音して、舌くるり、していますか?
<lの発音>
ニコニコ顔で、舌はチェっと舌うちするように歯の裏につけて発音します。
1. 笑って口角を上げましょう。(ニコニコ顔に)ほっぺに団子ができている感じです。
2. 舌は軽く上の歯の裏につけます(ちょっとだけです。べたっとつけない。はぐきと歯の間に舌を軽くつける)。
3. 勢いよくラ、リ、ル、レ、ロと発音します。
lily / líli ニコニコしていますか?
light / lait 舌は歯と歯茎の間にちょこっとついていますか?
lion / laiən ライオンじゃないですよー。ライアンです。
lamp / læmp ニコニコしながら、レェアーンプですよ。
letter / letər erはrがあるから、舌くるりしていますか?
glass / glæs グラスじゃないです。ニコニコしてグレェアースですよ。
<rとlの連続発音練習>
1つできても、2つの単語が並ぶと日本人は苦手です。rならば、口をウの口にします。 舌はくるりと巻くけれど、宙に浮かしてください。lならば、口はニコニコ顔で、舌は歯と歯茎の間につけます。
以下を声に出して読みましょう。 rはウ(u)から強く舌を巻いて発音してください。lはニコニコ顔で、舌はちょこっとつける、がポイントです。
(u)ra / la,
(u)ri / li,
(u)ru / lu,
(u)re / le,
(u)ro / lo
すべてが違うサウンドになっていますか?raとlaは大違いです。似ていたらやり直しましょう。
次に以下を声に出して読みましょう。rは口をすぼめて(u)から発音します。rとlを間違えると意味が全然変わってしまいます。
(u)rice / lice(米/シラミ)
(u)right / light (右/軽い)
(u)wrong / long (間違った/長い)
(u)rock / lock (石/かぎの錠)
(u)rate / late (割合/遅い)
(u)fry / fly (揚げる/飛ぶ)
(u)fresh / flesh (新鮮な/肉)
(u)grass / glass (葉っぱ/グラス)
(u)berry / belly (ベリー/お腹)
(u)rink / link (スケート場/リンク)
<wの発音>
wは「ホ」「フ」という発音しそうですが、ウから始まるアルファベットです。
1.口をすぼめてウの形にしましょう。
2.ホやフではなく、ウから勢いよく発音をします。
ここでも発音記号の前に、わざと(u)をつけました。口をウにして、吐くような感じで発音してください。
以下、カタカナで書きやすいものは、イメージ音をつけます。
well / (u)wel(ウェオ)
which / (u)wítʃ(ウィッチ)
web / (u)web(ウェッブ)
window / (u)windou(ウィンドォ)
where / (u)hwéər
<thの発音>
thは舌を挟んで発音しますが、挟む量はそんなに多くはありません。
1. 舌の先端を4mmほど(ちょっとだけです)軽く上下の歯で挟んで、ス、またはズ(ダとの中間の音に近い)を発音します。
2.日本人はカタカナのザ、ダで発音してしまいがちですが、thは日本語にはない音です。
3.以下を言ってみましょう。舌の先端が歯から長く出ていたら、正しい発音にはなりません。
◆歯に4mm舌に挟んでスと発音するとき
thank /θæŋk
thing /θiŋ
north /nɔ:rθ
bath /bæθ
◆歯に4mm舌に挟んでズと発音するとき
those /ðouz
this /ðis
mother /mʌðər
bother /bɑðər
以上。